子どもがゲームセンターばかり行きたがる!メダルゲームにハマったわが家が「禁止」より大切だと思ったこと

休みの日になると、子どもから聞かれるこの一言。
「今日どこ行くの?」
最近の私は、この言葉を聞くだけでちょっと憂うつになります。なぜなら、その後に続く言葉がだいたい決まっているから。「メダルゲームに行きたい!」

小さい頃は、ゲームセンターに行ってもUFOキャッチャーを2〜3回するくらい。
幼児の頃にやっていたのも、お菓子を取るような簡単なゲームくらいでした。

それが今では、休みになると毎週のように
「メダルゲームに行きたい」。
「こんなにゲームセンターばっかり行ってて大丈夫?」
「外で遊ばなくなったけどいいの?」
「ゲームにハマって、将来は課金ゲームやパチンコ・スロットにハマったりしない?」

そんなことまで考えるようになりました。

この記事では、わが家の子どもたちがメダルゲームにハマっていった実体験とともに、

なぜ子どもはゲームに夢中になるのか。
ゲームは本当に悪いものなのか。
子どもの発達にとって今必要な経験は何なのか。
親はゲームとどう付き合えばいいのか。

私なりに調べて考えたことをまとめます。

※この記事はわが家の体験と、子どもの発達・ゲームに関する公的機関や研究機関等の情報をもとにまとめています。発達やゲームとの付き合い方には個人差があります。


目次

すべての始まりは、パパと行ったゲームセンター

きっかけは、パパが子どもたちを連れて3人で遊びに出かけた日のことでした。

その日連れて行ったのが、大きなゲームセンター。

そこで子どもたちが出会ったのが、

「釣りスピリッツ」

でした。

釣りスピリッツは、サオ型のコントローラーを使って魚を釣り、釣り上げるとメダルを獲得できるメダルゲームです。公式サイトを見ても、ロッドを選んだり、いろいろな魚を狙ったり、特別なステージが登場したりと、遊び方を覚えるほど楽しめる仕組みになっています。バンダイナムコ アミューズメントユニット公式サイト

子どもには確かに大人気。

でも、

まさか、うちの子がここまでハマるとは……。

そしてまさか、このゲームセンター通いが後々、子供との喧嘩に発展するとは……。

このときの私は知る由もありませんでした(笑)。


子どものゲームの吸収力、正直すごい

子どもって、ルールが分からない遊びだと、意外とすぐに飽きたりします。

でも、一度ルールが分かるとすごい。

釣りスピリッツも、

「この魚を狙う」

「このロッドを使う」

「これはメダルが何枚いる」

など、私にはよく分からないことまで、子どもはどんどん覚えていきました。

「え?そんなことまで分かってるの?」

と、その吸収力に感心。

いや、そこはあんまり感心したくないんだけど(笑)。

でも、子どもが好きなものに対して見せる集中力って本当にすごいんですよね。


3,000円で1,500枚。それが3時間でなくなることも

わが家がよく行くゲームセンターでは、3,000円で1,500枚のメダルを購入します。

もちろん日によって違いますが、3時間くらい遊んで全部なくなることもざら。

ところが、逆に勝つ日もあります。

調子がいい日は1,000枚くらい残ることも。

そしてゲームセンターには、残ったメダルを預けておけるシステムがあります。

私はこのシステムこそ、

「次もゲームセンター行きたい!」

につながっている一つの理由なんじゃないかと感じています。

子どもからすれば、

「まだ僕のメダルが1,000枚残ってる!」

となる。

親の私も、

「メダル残ってるなら、新しくお金使わなくても遊べるし……」

と思ってしまう。

行く。

遊ぶ。

増えたら、また預ける。

そして次の休日。

「まだメダル残ってるから行こう!」

……終わらん(笑)。

こうして、いつの間にかゲームセンターがわが家の休日の定番になっていきました。


「今日どこ行くの?」休みの日の朝がストレスになった

子どもたちが幼かった頃、休みの日といえば公園へ行くことがほとんどでした。

私が畑に行くときも、よくついてきてくれていました。

ところが、お兄ちゃんが小学生になる頃には、畑にもめっきり行きたがらなくなりました。

そして釣りスピリッツにハマってからは、

「今日どこ行くの?」

「メダルゲーム行きたい!」

これが定番に。

私は畑にも行きたいので、パパに子どもたちを任せて、一人で畑へ行くことも増えました。

そうするとパパは、子どもたちをゲームセンターへ連れて行く。

正直、その間に私は自分のやりたいことができるので楽です。

でもパパが土曜日に仕事だと、私が連れて行くこともあります。


ゲームセンターから帰るとなぜか無性にイライラする

子どもたちがメダルゲームをしている間、私はひたすらスマホを見ながら待っています。

そして3時間後。

なぜか毎回、帰る頃になると無性にイライラしてくるんです。

子どもたちは楽しんでいる。

別に悪いことをしているわけでもない。

なのに、

「今日の休み、これでよかったんかな……」

と思ってしまう。

子どもならもっと走ったり、外で遊んだり、いろんな経験をした方がいいんじゃない?

周りの子はサッカーや野球を習って、スポーツに夢中になっている。

でも、うちの子たちはそういう習い事を勧めても、

「絶対イヤ!」

その一方で、お金を使うゲームセンターには毎週行きたがる。

メダルが全部なくなっても、

次の休日には、

「また行きたい!」

「自分のお金でするから!」

と言う。

それなら……と連れて行っても、帰りにはやっぱり私はイライラ。

「このままで大丈夫?」

「ろくな大人にならなかったらどうしよう」

そんな不安と罪悪感がどんどん大きくなっていきました。


ついに「休みの日の朝」が怖くなった

そして私は、休みの日の朝が嫌になってきました。

「今日はゲームセンター行かないよ」

と言うと、

「じゃあどこ行くの?」

「公園は?」

「えーーー」

「スーパーは?」

「イヤ」

「畑は?」

「イヤ」

「じゃあ今日は家にいよう」

「それもイヤ!」

……じゃあどこ行くねん(笑)。

仕方なく公園へ行けば、

「ママ鬼ごっこ!」

「サッカーしよう!」

「野球しよう!」

……。

子どもと遊ぶことが大切なのは分かっています。

でも正直に言います。

私、毎週鬼ごっこもサッカーも野球もしたくない。

親だって休みの日にはやりたいことがあります。

疲れている日もあります。

ゲームセンターへ行ってもイライラ。

行かなくても朝からケンカ。

公園へ行ったら私が疲れる。

「じゃあ一体どうしたらいいの?」

本当に分からなくなりました。


そもそも、なんでメダルゲームってこんなにハマるの?

そこで私は考えました。

私なら1,500枚全部なくなったら、

「3,000円なくなった!もったいな!」

で終わります(笑)。

なのに子どもは、次の週にはまた行きたい。

どうして?

ゲームの面白さには、目標、ルール、成功・失敗など、繰り返し挑戦したくなる要素があります。

釣りスピリッツも、魚を釣る、メダルを獲得する、ロッドを選ぶ、特別なステージを目指すなど、遊び方を理解するほど次の目標が生まれるゲームです。

そしてわが家の場合は、さらに預けメダルがあります。

「まだ1,000枚残っている」

ということは、子どもにとって遊びが完全には終わっていない感覚なのかもしれません。

ただし、

「釣りスピリッツは子どもを依存させるゲームだ」

とは言えません。

そこまでを示した研究があるわけではないからです。


「これってギャンブル依存と同じじゃない?」と怖くなった

私は正直、こんなことまで考えました。

メダルが増えたら嬉しい。

なくなったら悔しい。

「次は勝てるかもしれない」

と思ってまたやる。

「これ、ギャンブルと似てない?」

そして、

「大人になってパチンコやスロットにハマったらどうしよう」

「スマホゲームに課金しまくる大人になったら?」

と心配になりました。

でも調べてみると、

「子どもの頃メダルゲームをした=将来ギャンブル依存になる」

という単純な話ではありません。

また、「ゲームが大好き」と「ゲーム障害」も同じではありません。

WHOが定義するゲーム障害は、ゲームを自分でコントロールできない、ほかの活動よりゲームを優先する、悪影響が生じても続けるといった状態によって、家庭・学校・社会生活などに重大な支障が生じている状態で、通常は少なくとも12か月続いていることなどが診断上の目安になります。世界保健機関

だから、

「毎週ゲームセンター行きたい!」=依存症

と決めつける必要はありません。

でも、

「ゲーム以外は全部イヤ」

「やめることができない」

「睡眠や学校生活、家族生活などにまで影響する」

という状態になっていないかを見ることは大切だと思いました。


スティーブ・ジョブズも子どものテクノロジー利用を制限していた

ここで思い出したのが、Apple共同創業者のスティーブ・ジョブズの有名な話。

「ジョブズは子どもにスマホを絶対持たせなかった」

などと語られることがありますが、正確には少し違います。

2010年、記者から子どもたちがiPadを気に入っているか尋ねられたジョブズは、子どもたちはまだ使っておらず、家庭では子どもがテクノロジーを使う量を制限しているという趣旨の回答をしています。CBS News

つまり、

「デジタル=悪だから全部禁止」

という話ではなく、家庭で大人が利用範囲を決めていたということ。

これを知って私は、

「子ども自身に全部コントロールさせようとすること自体、まだ早いのかも」

と思いました。


子どもの脳は「やりたい!」を止める力がまだ発達途中

ここが私には一番腑に落ちました。

子どもは、

「やりたい!」

と思う気持ちを、大人と同じように自分だけで調整できるわけではありません。

注意を切り替える、ルールを覚えて行動する、衝動を抑える、感情を調整する――こうした能力は「実行機能・自己調整」と呼ばれます。

Harvard大学のCenter on the Developing Childによれば、こうした能力は生まれたときから完成しているものではなく、人との関わりや練習を通して発達していくものです。ハーバード大学 子どもの発達センター

だから、

「もう3時間やったでしょ!」

と私が言っても、

子どもの頭の中は、

「でも、まだやりたい!!」

なのかもしれない。

それを全部、

「わがまま!」

で片付けるのも違うんだなと思いました。


じゃあ、ゲームは子どもの脳に悪いの?

ここも私は、

ゲーム=悪

だと思いかけていました。

でも、それほど単純ではありません。

2026年の米国小児科学会(AAP)の報告でも、現代の子どもを取り巻くデジタル環境について、単なる「スクリーン時間」だけでなく、ゲーム、アプリ、アルゴリズムなどを含めたデジタル環境全体を見る必要があるとされています。American Academy of Pediatrics

そして、ゲーム以外の「遊び」そのものは、子どもの発達にとても重要。

Harvardの発達研究では、遊びを通して子どもは、

  • 注意を向ける
  • ルールを覚える
  • ワーキングメモリを使う
  • 自分をコントロールする

といった実行機能を練習できるとされています。ハーバード大学 子どもの発達センター

特に5〜7歳頃には、ルールのあるゲーム自体が、実行機能や自己調整を練習する活動になり得ます。ハーバード大学 子どもの発達センター


じゃあメダルゲームにもメリットはある?

私は最初、

「ゲームセンターで3時間=3時間無駄にした」

と思っていました。

でも子どもをよく見ると、何も考えずに座っているわけではありません。

メダルゲームでも、

「あと何枚ある?」

と数を意識する。

ルールを覚える。

どの魚を狙うか考える。

失敗する。

悔しがる。

もう一度挑戦する。

兄弟で相談する。

こういう経験はあります。

もちろん、

「メダルゲームをすれば算数が得意になる」

などという根拠はありません。

でも、「ゲーム=何も得るものがない」と決めつける必要もないのかもしれません。


「負ける経験」は、むしろ使い方次第なのかもしれない

ここで私の考え方が少し変わりました。

メダルが全部なくなったとき、

「悔しい!もう3,000円入れて!」

となったとします。

そこで毎回、

「かわいそうだから、もう一回ね」

と追加してしまったら、

「負けたらお金を追加して取り返せばいい」

という経験になってしまいます。

でも、

「悔しいね。でも今日はここまで」

と終わる。

怒る。

悔しがる。

それでも追加しない。

そして帰る。

これは、

「もっとやりたい」という欲求があっても、決められたルールに合わせて行動を止める

練習にできるのではないか。

Harvardの資料でも、実行機能・自己調整能力は、年齢に合ったゲームや活動を通じて練習できるものとされています。ハーバード大学 子どもの発達センター

もちろん、

「メダルゲームで負ければ将来ギャンブル依存にならない」

という研究があるわけではありません。

でも私にとっては、

負けることより、「負けた後どうするか」を教えること

の方が大事なんじゃないかと思えるようになりました。


「サッカーを習っていない」ことを焦らなくてもいい

もう一つ、私がずっと引っかかっていたことがあります。

周りを見ると、

サッカー。

野球。

スイミング。

いろんなことに夢中になっている子がいる。

それを見ると、

「うちは何にもやってない……」

と焦っていました。

でも、子どもの発達で大切なのは、

「小学生になったら必ずスポーツを習わせる」

ということではありません。

子どもは遊びを通して、体を使ったり、人と関わったり、ルールを覚えたり、自分で考えたり、感情を調整したりしていきます。遊びの種類や大人の関わり方も、成長に伴って変化していきます。ハーバード大学 子どもの発達センター

だから私は、

「サッカーをやらせなきゃ」

ではなく、

体を動かす
考える
作る
人と関わる
自然に触れる
自分で選ぶ

こういう経験を生活全体で増やしていけばいい、と考えることにしました。


わが家がこれからやってみる「ゲームセンター5つのルール」

そしてここからが一番大事。

調べただけで終わっても、次の土曜日にはまた、

「今日どこ行くの?」

がやってきます(笑)。

そこでわが家では、ゲームセンターを完全禁止するのではなく、こんなルールで付き合ってみようと思います。

① 行く前に使う金額を決める
「なくなったら追加」はしない。自分のお金を使う場合も、上限を決める。

② 終わる時間も先に決める
「まだやりたい!」となってから交渉するのではなく、行く前に決める。

③ 負けても“取り返すためのおかわり”はしない
「悔しい」はOK。でも、悔しいから追加でお金を入れることとは分ける。

④ 預けメダルがある=必ず次の休日に行く、にはしない
メダルが残っていても、家族の予定は別。

⑤ ゲーム以外の経験もなくさない
ゲームを禁止するのではなく、公園、自転車、畑、買い物、工作、友達との遊びなど、違う経験も生活の中に残す。

ポイントは、

「ゲームセンターに行けるかどうか」を、ご褒美や罰にしないこと。

「いい子にしたら連れて行く」

「言うこと聞かなかったからゲーム禁止!」

ではなく、

「わが家ではこういう遊び方をする」

という普通の家庭ルールにしたいと思っています。


親も全部付き合わなくていい

そして、これは私自身に言いたい(笑)。

子どもの遊びに、親が毎回100%付き合わなくてもいい。

「公園行きたい!」

「ママ鬼ごっこ!」

と言われても、

「最初の15分は一緒にやる。その後は2人で遊んでね」

でもいい。

子どものために自分が我慢し続けて、結局イライラして怒るくらいなら、

親にもできること・できないことがある

と伝えていいんじゃないかと思います。


ゲームを知らない子より、「楽しいけど止められる子」に

最初の私は、

「ゲームセンターなんか行かせない方がいいんじゃない?」

と思っていました。

今でも、毎週3時間メダルゲームをしている姿を見ると、

「ほんまにこれでええんかな」

と思うことはあります(笑)。

でも、ゲームをこの世からなくすことはできません。

スマホゲームもある。

YouTubeもある。

大人になれば、自分でお金を使えるようになります。

だからこそ、

「ゲームを知らない子」にすることより、
「ゲームはめちゃくちゃ楽しい。でも自分で止められる子」に育てる。

私は今、そっちの方が大切なのかもしれないと思っています。

もっとやりたい。

悔しい。

取り返したい。

その感情自体をなくすのではなく、

「でも今日はここまで」

と終われる。

その練習を、親がまだそばにいる今のうちに一緒にしていく。

ゲームセンターで使った3時間を、

「今日も無駄にした……」

と罪悪感だけで終わらせるのではなく、

「この遊びとどう付き合うかを覚えている途中」

と思えたら、私自身も少し楽になりました。

ゲームセンターへ行くか、行かないか。

どちらが正解なのかは、今でも分かりません。

でも少なくとも、

ゲームを悪者にすることと、好きなだけやらせることの間には、もう一つの選択肢がある。

子どもの「好き」は否定しない。

でも親として必要な境界線は作る。

わが家はしばらく、この方法でやってみようと思います。

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