カシューナッツでアレルギーがあってもアーモンドは食べられる等、ナッツアレルギーは種類によって発症するものが違います。子供はナッツ類は何歳から食べられるのか、また食べてアレルギーを起こした時どうすればいいのか等参考にしてもらえたら嬉しいです。子供もナッツでアナフィラキシーを起こす?!
ナッツの種類
ナッツと呼ばれるものには沢山の種類があります。
- ヘーゼルナッツ
- マカダミアナッツ
- アーモンド
- クルミ
- ピーカンナッツ(ペカンナッツ)
- ココナッツ
- カシューナッツ
- ブラジルナッツ
- ピスタチオ
- 松の実
- カボチャの種
- スイカの種
- シイ
- 栗
- 銀杏
- ゴマ
ナッツ類は木の実を総称していて、ピーナッツは土の中にできる豆科で、正確には「ナッツ」ではないんです。
ナッツとピーナッツは別物
ナッツとは⇒種実類に分類されている中の「木の実」のことをいい、固い殻や皮に包まれた食用の果実や種子の総称。
ピーナッツとは⇒マメ科ラッカセイ属にあたり、ご存知の別名”落花生”ともいわれています。
ナッツと同じように木になっているイメージかもしれませんが、実は地面の下で育っています。殻に覆われていますが、木の実ではありません。
なので、カシューナッツアレルギーを持つ人がピーナッツアレルギーを持つわけではないと言う事です。
ピーナッツは英語「peanuts」に由来し、「ピー(pea)」は豆という意味。つまり”豆のナッツ”という意味になります。なぜ、”豆のナッツ”と呼ばれるのかというと
さやえんどうなどの一般的な豆は炭水化物が半分以上を占めているのに比べ、ピーナッツは脂質が半分以上含まれています。これはアーモンドなどのナッツ類に近い栄養成分で、味や食感だけでなく栄養成分も似ていることから、世界的にナッツの仲間として扱われているんだそう。
同科の他の食物
ウルシ科のカシューナッツアレルギーを持つ子供には、カシューナッツと同じ科の他の食物、例えばピスタチオも反応を引き起こす可能性があります。
私の息子はカシューナッツアレルギーだとわかってピスタチオも食べていませんが、同じウルシ科のマンゴーを知らずに食べた時、息子は「ママ僕これ嫌い」と食べなかったのです。
ただ、一瞬とはいえ、口に含んだけれど蕁麻疹等の発症はなかったのを見ると、マンゴーはアレルギーとまではいかないのかなと思いましたが、今は控えるのが良いと判断しています。
ナッツは何歳から食べられる?
ピーナッツ、炒り豆、枝豆等の豆類、アーモンド等のナッツ類などの硬くてかみ砕く必要のある豆やナッツ類は、5歳以下の子どもには食べさせないでください。消費者庁より
以前は3歳以下となっていましたが、2021年から今は5歳以下に変わっています。これはアレルギーとは別に、誤嚥事故の報告が多発しているからんなです。
誤嚥とは、誤って食品などが気管に入り込むこと。
窒息は、気管や気管支にものが詰まって酸素不足になることを言います。
体験談1:
当時2歳の娘が、家族でピクニックをしているときのことでした。私たちが見ていない間に、娘はカシューナッツを手に取り、食べてしまいました。突然、娘が顔を真っ赤にしてむせ始め、何を言っているのかもわからなくなりました。直ちに彼女を背中を叩き、何とかカシューナッツを口から出すことができました。その後すぐに医療機関に連絡し、幸いなことに娘は大丈夫でしたが、それ以降、子供が食べる食品にはより注意深くなりました。(2歳)
体験談2:
友人の家での出来事でした。友人の子供が、カシューナッツを含むスナックを食べていました。そのうちに彼が突然、顔色を変えて苦しそうな表情を見せ、呼吸が浅くなりました。彼の母親がすぐに彼を抱き上げ、彼の背中を叩いてみました。すると、彼の口からカシューナッツが飛び出し、呼吸が戻りました。その場でとても怖かったですが、幸いなことに彼は無事でした。(4歳)
体験談3:
ピーナッツ味噌を4~5粒摂取後、むせ込みゼイゼイ音がしていた。緊急気管支鏡下気道異物除去術を行い、5日間入院した。(3歳)
子供にとって、豆類やナッツ類は誤嚥事故につながりやすいです。子供は笑ったり泣いたり、食べながら歩いたり、走ったりすることも時にあり、誤嚥のリスクが更に高くなるのです。
アレルギーだけでなく、誤嚥の事も考えておくことは大切です。
ナッツアレルギーは何歳から発症する?
子どもは、人生で初めてその食品を食べた時に、強いアレルギー反応を起こして、その食品にアレルギーがあることが初めてわかるケースが多いということです。
ナッツアレルギーは、どの年齢でも発症する可能性があります。しかしながら、一般的には幼児期にアレルギーが発症することが多く、特に1歳から3歳の間に発症することが多いとされています。
子供が何歳からナッツを食べられるかは、医師の意見も分かれるところです。ある小児科医は、特にアレルギーの家族歴がなければ、1歳頃から少量ずつナッツを導入しても良いと言っていました。しかし、次男については、長男のカシューナッツアレルギーを考慮して、3歳までナッツを避けることを勧められました。
また、個体のままだと誤嚥のリスクがあるので、ペースト状にするなら、3歳頃から少しずつ食べてもいいという方もいます。
子どもが噛む力や飲み込む能力が十分にあるなら、基本的にはナッツを食べても大丈夫とのことですが、アレルギーや誤嚥のリスクもあるので、初めて与えるときは少量から始めて、様子を見ることが大切です。
幼児におけるナッツアレルギー増加と原因
近年ナッツアレルギーが増えているのはご存じですか?
三大アレルゲンの卵・牛乳・小麦をおさえて3位に木の実類が入っています。この木の実の中でくるみが最多となっています。
3歳から6歳では木の実類が一位になっています。
この原因としては、食事の多様化や食事スタイルの変化が一因とされているようです。例えば、より多くの種類のナッツを食事に取り入れている家庭が増えたことなどが挙げられます。
ナッツアレルギーの症状と対策
ナッツアレルギーの症状は、他の種類のアレルギーと同じで、人によって異なり、軽度から重度まで様々な反応を引き起こす可能性があります。
- 皮膚症状 :かゆみや発疹、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎。
- 消化器症状:吐き気、腹痛、下痢、嘔吐。
- 呼吸器症状:喉の痛み、くしゃみ、鼻水、喉の閉塞感、息苦しさ、喘息様症状。
- 循環器症状:心拍数の増加、低血圧、めまい、失神などが起こることがあります。
これらの症状は、ナッツを摂取した後すぐに現れることもありますし、数時間後に現れることもあります。
最も重い反応としては、アナフィラキシーショックという全身に症状が広がる重篤なアレルギー反応があります。これは、急速に血圧が下がり、意識を失う可能性もあり、即時の医療処置が必要となります。
ナッツアレルギーの症状を疑った場合は、すぐに医療機関に連絡し、専門家の診断と治療を受けることが重要です。
ナッツでアナフィラキシーショック
アナフィラキシーはアレルギー反応の一種で、全身に急速に広がり、時には命に関わる症状を引き起こします。
ピーナッツアレルギーでアナフィラキシー反応を起こした場合、以下のような症状が起こり得ます。
- 皮膚:発疹、腫れ、かゆみ。特に手足や顔が赤く腫れ上がることがあります
- 呼吸:喉の締めつけ感、息苦しさ、喘鳴(呼吸音)、息が止まる
- 心臓:動悸、胸痛、血圧低下、失神
- 消化系:吐き気、嘔吐、腹痛、下痢
アナフィラキシーの症状は人によって異なりますが、これらの症状の一部または全部が急速に発症します。症状が重篤である場合、または呼吸困難や意識障害がある場合はすぐに医療機関へ連絡し、救急車を呼ぶべきです。また、エピペン(アドレナリン自己注射器)を所持している場合は、医師の指示に従い、適切に使用します。
症状が進行した場合、アナフィラキシーショックという状態に陥り、これは命に関わる可能性があります。この状態は心臓と循環系に影響を及ぼし、重大な健康問題を引き起こす可能性があります。そのため、ピーナッツアレルギーでアナフィラキシー反応の可能性がある場合、すぐに医療援助を求める必要があります。
ナッツを食べてアレルギー反応が出た時の対処法
子供が初めてナッツを食べてアレルギー反応が見られた場合、以下のステップを取ることが重要です
- 落ち着いて行動する:パニックにならずに冷静に対応することが大切です。子供もあなたのリアクションを見て自分の感情をコントロールします。
- 症状を確認する:アレルギー反応は軽いものから重いものまでさまざまです。皮膚の発疹、かゆみ、腫れ、嘔吐、下痢、呼吸困難などの症状があるか確認してください。
- 医療的な援助を求める:アナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)の症状がある場合や、症状が改善しない・悪化する場合はすぐに救急サービスに連絡してください。エピペンなどのアドレナリン自己注射器を持っていて、その使用が適切な場合は、その使用を検討してください。
- 原因となった食品を避ける:子供が反応したナッツはその後の食事から避けてください。これは一時的な措置であり、専門的なアレルギーテストを受けるべきです。
- アレルギー専門医に相談する:その後、可能ならすぐにアレルギー専門医に連絡し、子供の反応とその後のステップについて相談してください。
初めての反応は驚きや恐怖を引き起こすかもしれませんが、適切な対処と続く医療的なアドバイスで、子供は安全に保たれ、将来の食事も管理できます。
嘔吐している場合は、顔を横に向ける。
突然立ち上がったり、座ったりすると、数分で急変することがあるので注意する。
子供は親の不安を敏感に感じ取ってしまって、子供も不安になるとパニックになりかねないので、子供の前で冷静な態度は本当に必須です。
カシューナッツアレルギー実体験
子供のナッツアレルギーの診断とテスト
子供がナッツを食べてアレルギーが出るかどうかは食べてみないとわからないので、何かあったらこわいと思われる方もいると思います。そんな時は、事前にアレルギー検査をして調べておくのも一つです。
ナッツアレルギーを確認するための一般的な検査方法は以下の3つがあります:
皮膚刺激テスト(皮膚プリックテスト): アレルギーを引き起こす可能性のある物質(アレルゲン)を少量、皮膚に刺激として与えて反応を観察します。通常は腕や背中に行われ、赤みや腫れ(ヒップ)が出るとアレルギー反応と判断されます。
血液検査: 血液中の特定のアレルギー抗体(IgE)の量を測定します。これにより、特定の食物に対する反応を判断します。
食物誘発テスト(オーラルフードチャレンジテスト): 医療の監視下で少量のアレルギーを引き起こす食物を摂取し、体の反応を観察します。これは診断を確定するため、または食物アレルギーが改善したかどうかを確認するために行われます。
これらのテストは、患者がナッツアレルギーを持つ可能性があるとき、またはアレルギー反応が疑われる症状が出たときに行われます。ただし、これらのテストは必ずしも100%の正確性を持つわけではなく、専門のアレルギー専門医の判断が必要です。また、テストの結果と症状が一致しない場合や、結果が不明確な場合は、さらなる検査が必要になることもあります。
プリックテスト(皮膚刺激テスト)は、アレルギーを診断するための一般的な方法で、特に食物アレルギーや花粉症などを調査する際によく使われます。ナッツアレルギーの場合もこの方法を使って診断されることが多いです。
具体的な手順は以下のとおりです
1、まず、アレルギー専門の医師や看護師が患者の腕や背中の皮膚に小さなマーカーを描きます。
これは、特定のアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)をテストする位置を示します。
2、次に、医師は小さなデバイス(プリッカーと呼ばれる)を使って、各マーカーの位置にアレルゲンの液体を塗布します。プリッカーは皮膚をわずかに突き刺し、アレルゲンが皮膚の下の組織に浸透するのを助けます。
3、アレルゲンが塗布された後、医師は15〜20分待ち、皮膚の反応を観察します。通常、アレルギー反応がある場合、その位置には赤みや腫れ(ヒップ)が発生します。
プリックテストは比較的迅速で、結果もすぐに得られます。しかし、このテストはアレルギーの存在を示すものであって、その重症度を正確に評価するものではありません。重症のアレルギー反応を引き起こす可能性がある人には、医療の監視下での食物誘発テストが推奨されることがあります。また、このテストは医療専門家によって行われるべきであり、自宅で試みるべきではありません。
ナッツアレルギーと診断されたら
子供がナッツアレルギーと診断されたら、医師の指示に従うことが大切です。その後、アレルギーに対応するための生活習慣を見直すことが必要です。これには、食事の準備や外出時の注意点など、様々なことが含まれます。
私の息子はカシューナッツアレルギーのIgE抗体が100以上なのに対して、くるみは6、63と、カシューナッツに比べてだいぶ低いので、くるみはそこまで気にしていなかったのですが、ある時チョコレートケーキの中にくるみが入っていたことがあり、案の定息子は「もういらない」と少し食べてやめたのです。
ですが、その後5分とたたないうちに咳をしだし、目元にブツブツがでてきて、嘔吐しました。
くるみの時は、嘔吐したらケロっと良くなりそのまま問題なく過ごせましたが、ナッツが入っている事が記載されていない食べ物は実は沢山あるので外食する際や、もらったお菓子なども事前にチェックが必要です。
ナッツアレルギーの予防
アレルギーがあると、どこにアレルギー物質があるのかヒヤヒヤするかもしれません。
実際、息子がカシューナッツアレルギーで、以前にチョコレートケーキにくるみが入っていた事で、新しい所でケーキを買う時は、店員さんに直接聞くようにしているのですが、先日シェフが出てきてくれて、このケーキを作る時の油にナッツオイルを使用していますが、そのオイルにどのナッツが入っているかまではわかりませんと言われたのです。
だけど、息子はケーキを食べたい食べたいと懇願しているし、オイルになっていたら大丈夫とかないのかなと、頭の中をぐるぐる。。。
結局、ケーキを頼み、試しに私が一口食べてみることにしました。オイルなので、ナッツの味はさっぱりせず、、、
息子にも一口食べてみて、変な味したらすぐぺーしてねと伝え、結果そのケーキは大丈夫だったのですが
ナッツオイルとやらも調べる必要があるのだと初めて知りました。
ナッツオイルの種類
ナッツオイルは多様で、料理や健康食品、美容製品に幅広く使われています。以下は、一般的なナッツオイルの種類の一部です。
- アーモンドオイル
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肌の保湿や料理、ベーキングに使用されます。特にマッサージオイルや美容製品としてよく使用されます。
- ウォールナットオイル(くるみ油)
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サラダドレッシングやパスタ料理に良く使われます。また、木工品の仕上げにも使われることがあります。
- ヘーゼルナッツオイル
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高価な一方で風味が豊かで、ドレッシングやソース、ベーキングに使われます。
- ピーナッツオイル
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高温に強いため、揚げ物や炒め物に最適です。アジア料理に特によく使われます。
- ピスタチオオイル
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豊かな風味を持ち、ドレッシングや炒め物、ソース作りに使われます。
- マカダミアナッツオイル
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健康的な脂肪を豊富に含んでおり、料理やスキンケア製品に使われます。
- ブラジルナッツオイル
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ビタミンEとセレンを豊富に含んでおり、料理やスキンケア製品に使われます。
- カシューナッツオイル
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カシューナッツオイルは少々珍しいですが、料理やスキンケアに使用することができます。
各ナッツオイルは風味や栄養価、料理の用途において異なる特性を持つため、その用途に応じて選ぶことができます。ただし、ナッツアレルギーを持つ人はナッツオイルにも注意が必要で、安全のために避けることをお勧めします。
食品ラベルの読み方
ナッツアレルギーがある場合、食べるものだけでなく、子供が触ったりする可能性のある化粧品や基礎化粧水等も買う時に成分をチェックするのをオススメします。
私の息子はカシューナッツアレルギーとわかった後に、いろんな種類の入ったピーナッツのお菓子を自分は食べないけど、私にあげようと素手で触って持ってきた事があったのですが、なんとなんと、そこにカシューナッツが入っていて、触っただけなのに、蕁麻疹が出た事があります。
アレルギーが強いと触れただけで、症状が出るので本当に怖いです。
今食品ラベルでアレルギー表示が義務づけられているのは8品。
2023年の3月にくるみが義務表示に変わったばかりで、アーモンドやカシューナッツなどはまだ推奨表示です。
わかりやすく絵の表記などもあれば、一目でわかりますが、実際は文字で小さくかかれている事の方が大きいので、よくよく見る必要はあります。
そして、気をつけたいのが、食品自体には入っていないけれど、同じ工場で別の食品にはアレルゲンが入っている物を製造していますよ~という書いてある文言。これを見たら、アレルギーが発症する可能性はゼロじゃないという事になるので、注意が必要です。
表示にアレルゲンと記載の物もあります。
アレルゲンとは:アレルギー反応を起こす原因となる物質をアレルゲンと呼んでいます。免疫学の言葉で抗原と呼ぶこともあります。
学校や公共の場所でのナッツアレルギーの管理
アレルギーは、いつ、どこでおこるかわからない。私の息子が通う保育園では、医師の診断書を持参する必要があり、かかりつけの小児科で何のアレルギーがあるかの有無を書いて提出しています。学校等もアレルギーに関する調査は必ずあると思います。今はドレッシング等にもナッツオイルが使われる可能性もあるので、必ず通っている学校には伝えてください。
保育園ではナッツ類が給食に出る事はありませんと言ってましたが、節分の時に撒く豆は落花生だったりもあるかもしれません。なので念には念をの態勢でいましょう。
そしてもう一つ緊急用として、持っておくと安心なのは薬です。
我が家は基本風邪等の薬を使わない主義ですが、緊急の場合は必要だと思っています。
かかりつけの先生から処方してもらっておくと安心です。
特効薬
アレルギー症状がでた時に常備しておきたい物
・抗ヒスタミン薬
・気管拡張薬
・ステロイド薬
・アドレナリン自己注射製剤(エピペン)
私の息子の場合は抗ヒスタミン薬のセチリジン塩酸塩DS1.25%を処方してもらいました。
これは、人により量やら、注射等処方が変わってくるので、必ず医師の元に判断してもらってください。
抗ヒスタミン薬は、抗ヒスタミン作用(体内物質ヒスタミンの働きを抑える作用)によりアレルギー反応を抑えることで蕁麻疹、花粉症、喘息などによる、皮膚の腫れや痒み、鼻炎(くしゃみや鼻みずなど)、咳などの症状を改善する薬です。
処方されてから、まだ一度も使用していませんが、いざと言う時と為のお守りみたいになっています。
アレルギーと抗体の関連性
卵アレルギーの場合、加熱したら食べれるとか、少しずつ毎日食べる事で耐性を獲得する、経口免疫療法という治療方法があります。ナッツアレルギーはどうでしょうか?
経口免疫療法(Oral Immunotherapy, OIT)は一部の人々にとってナッツアレルギーの耐性を獲得する手段として研究されています。経口免疫療法は、アレルギー反応を引き起こす食物アレルゲンを少量ずつ摂取することで、免疫系の反応を変化させることを目指します。
経口免疫療法では、アレルゲンを摂取する前に患者に小さな量のアレルゲンを与え、徐々に増やしていきます。これにより、免疫系はアレルゲンに対する反応を変化させ、耐性を獲得する可能性があります。この過程は通常、医師の監督の下で行われ、定期的な評価や調整が必要です。
ただし、経口免疫療法は個人によって異なる効果を示す場合があります。一部の人々は完全な耐性を獲得することができますが、他の人々は症状が軽減されるだけで、完全な耐性を得ることはできない場合もあります。また、経口免疫療法にはリスクも存在し、重度のアレルギー反応を引き起こす可能性があるため、適切な医療監督のもとで行われる必要があります。
ナッツアレルギーに対する経口免疫療法は、医療の専門家との相談を通じて、個々の状況やリスクに基づいて検討するべきです。
実際、私の息子について、かかりつけのドクターはナッツアレルギーの経口免疫療法は難しいから、ナッツは食べさせないでくださいと言われてしまいました。
ナッツアレルギーは、現時点では完全に治癒することはできません。一般的に、食物アレルギーは一生涯持ち続ける可能性があります。しかし、子供の場合、特に乳幼児期に発症した場合、成長とともに症状が軽減することがあります。
一部の研究では、子供のナッツアレルギー患者の約20%から25%が、成長とともにアレルギー症状が緩和し、特定のナッツに対する耐性を獲得することが示唆されています。ただし、この割合は個人によって異なるため、全ての子供がアレルギーから回復するわけではありません。
一方、成人の場合、ナッツアレルギーはより持続的な状態となり、治癒することはまれです。アレルギーの症状を軽減するための管理方法(避ける、緊急時の対応策など)が重要となります。
将来的には、新たな治療法や免疫療法の開発により、ナッツアレルギーの治療や管理が向上する可能性があります。しかし、現時点では完全な治癒はまだ実現していません。ナッツアレルギーについては、アレルギストや医療専門家と相談し、最新の情報と適切なケアを受けることが重要です。
ナッツを早い段階で食べさせることで、アレルギーを予防することができるという研究結果もあるそうですが、これはドクターにより意見が分かれそうです。まだまだ治療が確率していないのです。
妊娠中にナッツ類を食べているときの胎児への影響
妊娠中の母親がナッツ類を多量に食べていると、母親自身がアレルギーでない場合、生まれる子はナッツアレルギーになる確率が低いことが、米ハーバード大学医学部准教授のMichael Young氏らの研究で示唆された。研究報告は「JAMA Pediatrics」オンライン版に12月23日掲載された。
Young氏らは、看護師健康調査(NHS)IIに参加した母親の子8,200人強のデータを収集。約300人の子に食物アレルギーがみられ、このうち140人はピーナッツおよびナッツ類のアレルギーだった。この研究で、ピーナッツまたはナッツ(木の実)類を最も多く(週5回以上)食べていた母親から生まれた子は、ナッツアレルギーの発症リスクが低いことがわかった。しかし、母親にナッツアレルギーがある場合は、子に有意なリスク低下は認められなかった。
従来の研究結果では、妊娠中のナッツ類の摂取が胎児に影響を及ぼさない、もしくは、逆にアレルギー発症リスクにつながるとあったので、真逆になっています。
が、近年子供のナッツアレルギーは増えていますし、正直私も妊娠中がっつりナッツ系を食べていました。
母乳中も食べていました。
それでも結果、息子はカシューナッツとくるみのアレルギーになっています。
なので、ナッツアレルギーの耐性獲得は、個人による差が大きいのではないかと感じます。
実際、私も私の両親も旦那も旦那のご両親もなっつアレルギーではないのです。
子供のナッツアレルギーの原因
ナッツアレルギーの発症に関しては、まだ完全に解明されていない面もありますが、一般的に考えられる理由のいくつかです。
- 1.遺伝的素因: ナッツアレルギーは一部の場合に遺伝的な要素が関与していると考えられています。親や近親者にアレルギーの傾向がある場合、子供がナッツアレルギーを発症するリスクが高まる可能性があります。
- 2.免疫系の発達: 胎児や乳幼児の免疫系は未熟であり、早期の環境刺激がアレルギーの発症に関与する可能性があります。過剰な免疫応答や免疫調節の異常が、ナッツアレルギーの発症につながる可能性があります。
- 3.環境要因: 環境要因もナッツアレルギーの発症に関与する可能性があります。早期の生活環境や栄養摂取、感染症の有無など、子供の免疫システムの発達に影響を与える要素がアレルギーのリスクを高めることがあります。
これらの要因は一つだけでなく、相互に関連しながらアレルギーの発症に影響を与える可能性があります。しかし、具体的な理由やメカニズムはまだ完全に解明されていないため、ナッツアレルギーの発症リスクについては個別の状況に応じて医師と相談することが重要です。
ナッツアレルギーの子供が摂取した方がいい栄養
- 亜鉛やビタミンC: 免疫機能の強化に役立つとされています。ただし、過剰な亜鉛やビタミンCの摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、適切な摂取量を守る必要があります。
- オメガ-3脂肪酸: 抗炎症作用があり、アレルギー症状の軽減に関与する可能性があります。サーモンやマグロなどの魚、亜麻仁油、チアシードなどが豊富なオメガ-3脂肪酸の源ですが、ナッツアレルギーを持つ子供には注意が必要です。
- ビタミンD: 免疫機能の調節に関与し、アレルギー反応を軽減する可能性があります。ただし、ビタミンDの過剰摂取も健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、適切な摂取量を守る必要があります。
毎日摂る油については
ナッツアレルギーを持つ子供にとって、ナッツ由来の油を避けることが重要です。
- 植物油: 植物油はナッツを含まないため、ナッツアレルギーの子供にとって安全な選択肢です。代表的な植物油としては、オリーブオイル、ひまわり油、コーン油、グレープシードオイルなどがあります。
- ココナッツオイル: ナッツアレルギーは通常、ナッツ由来のアレルゲンに対する過敏反応ですが、ココナッツは実際にはナッツではなく、フルーツの一部です。そのため、ナッツアレルギーの子供にとっては安全な選択肢となることがあります。
ただし、個々のアレルギー症状やアレルギストの指示に基づいて、特定の油を摂取するかどうかを判断する必要があります。アレルギーの重症度や個別のアレルゲンに対する反応は異なるため、専門のアドバイスに従うことが重要です。
我が家は、子供のアレルギーがわかってからココナッツオイルを毎日使用しています。
友人の娘さんはアトピーの箇所にココナッツオイルを直接塗ると少しマシになったという方もいます。
個人によりけりですが、毎日のお料理の油をサラダ油から変えてあげるのもおススメです。
子供の身体は未熟なので、成長と共にアレルギーが軽減やなくなる事が一番ですが、生活習慣を見直す事はとっても大事だと感じています。
子供が辛い思いをしないようにできる事をしてあげたいですね☆彡
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