子供の口臭がくさい?!口からウンチの臭い??

赤ちゃんってお乳飲んだ後ってあま~いミルクのにおいがしたり、離乳食始まっても全然臭くなくて、むしろなんでこんな無臭なの?とすりすりしたくなるほど愛おしい。歯が生えてきて、食べれる物が増えてきてもにおわないって凄いな~なんて思っていたら、ある時 クサッ!! 寝起きに漂ってくるウンチのような臭い!えっ?!うんちもらした?なんておしりを確認したりして。。。この臭さやばくない?原因は虫歯?気になる子供の口臭の正体は?!

目次

口臭となる菌とは

菌には二種類いて

嫌気性菌酸素が嫌いな菌
好気性菌酸素の好きな菌

があります。口臭を発生させるのは嫌気性菌です。
酸素が少なくなるほど「揮発性硫黄化合物」という口臭の原因物質を発生させます。

ニオイの大敵とも言える酸素を、口のなかに供給するのが唾液です。特に分泌されたばかりのサラサラとした唾液には、たくさんの酸素が含まれています。
口の中が苦くなったり、乾燥したり、ネバネバしてきたら要注意です。

唾液には口腔内をきれいにする作用がありますが、唾液の分泌が低下すると自浄効果がうすれ、菌が増殖し、口臭を起こしやすい状態となります。口内環境が70%、体質が30%口臭の要因であるといわています。

口臭の種類

生理的口臭・・・生理的口臭とは動物としての生理現象としての臭いです。通常は、唾液の自浄作用によって抑えられている口臭ですが、起床直後、空腹時、緊張時ストレス時の時は唾液の分泌が減少し、細菌が増殖して口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物が増えてしまいます。これが生理的口臭の原因です。

思春期になると性ホルモンが分泌されますので、男女関係なく体臭や口臭が強くなります。これも生理的なもの。その外には女性の生理前、生理中もホルモンの働きによって独特な口臭がしやすくなります。タバコを吸う方や、ニンニクやニラ等を食べた時も口臭は自然現象としてあります。

病的口臭・・・病的口臭は病気によって口臭が発生するものです。
歯周病や進行した虫歯、ドライマウスなど、口腔内にある原因で起きる口臭と、鼻や喉の病気、呼吸器系、糖尿病などの病気が原因で口臭が起こる場合とがありますが、子供の口臭は90%口腔内による口臭です。

子供の口臭の原因

子供との起床時が同じタイミングのママは、子供と束の間のゴロゴロタイムを楽しんでる方も多いのではないでしょうか?
我が家は、朝は子供の方が早く起きて起こされる傾向が強いので、もう少しだけ~と子供とぎゅっとしたり
「おはよう~今何時かな~?」「今日は晴れかな?」なんて幸せなひと時を過ごしています。
が、そんなある日

クサっ!!


寝起きの子供から💩の臭いがしました。「ウンチもらした?」と思わず聞いてしまうほど。
子供は「もらしてないよ~」と言うので
くんくんくんといろんな所を嗅ぎまわりました。口からの臭いに気づいた時は衝撃でした。

子供の口臭の原因はいくつかあげられます。

  • 食べカス等の汚れ
  • 虫歯・歯肉炎、歯周病
  • 風邪等の胃腸の弱まり、腸内環境の低下
  • 口呼吸による乾燥
  • 副鼻腔炎・扁桃炎
  • 食べ物による臭い
  • 病気(糖尿病等)

食べかす等の口腔ケアの汚れ

正しい磨き方ができていない場合は、細菌の塊であるプラークが溜まります。プラークはガスを発生させるため、口臭の元になります。「歯と歯の隙間」や「歯と歯茎の隙間」などに食べカスが溜まりやすいため、歯間ブラシやフロス等で取り除きましょう。

虫歯・歯肉炎、歯周病

プラークが溜まると虫歯や歯肉炎、歯周病などになりやすいです。
虫歯によって穴が開いたところに食べ物が詰まる細菌が繁殖し、詰まった食べかすが腐り、悪臭を放ちます。
また、進行した虫歯により膿が溜まり悪臭となることも。
歯周病によって口臭が発生するのは、「メチルメルカプタン」と呼ばれる“揮発性硫黄化合物”というガスのせいです。歯周病菌は、食べかすなどに含まれるたんぱく質を分解する過程でこのガスを作り、一般的には“腐った玉ねぎのようなニオイ”と表現されるほど強烈な臭いです。

歯肉炎は「歯茎が細菌に感染した状態」
歯周病は「歯肉炎が進行すること、歯茎以外の炎症が起きてしまった状態」です。

歯肉炎は痛みがないので、大人がお口を見てあげないとわかりません。自覚がしにくい分進行しやすいです。歯茎が歯の形に沿って赤くなっていたり歯磨きのときに血が出たりしていたら要注意です。

風邪などの免疫力の低下

胃の調子が悪いと、食べたものをうまく消化できないため、胃の中で発酵してしまい、においの元になる物質を生成してしいます。また、薬で、唾液の分泌が低下することによる口臭や、高熱などで口の中に菌が大量に発生することも口臭の原因に。

口呼吸による唾液の分泌の低下

口呼吸は、分泌された唾液がすぐに乾いた状態になって菌が繁殖するため、口臭を引き起こします。唾液の中には抗菌作用がありますが、お口の中が乾燥するとその働きが弱くなります。
口呼吸は子どもの口臭の原因で一番多いといわれています。

副鼻腔炎や扁桃炎

副鼻腔炎や扁桃炎などがあると、膿のニオイがお口からすることがあります。
副鼻腔炎では、侵入してきた細菌を殺菌、外に洗い流すために鼻水が大量につくられ、 鼻の周囲に不快な臭いがしたり、鼻水がのどに流れ込む「後鼻漏(こうびろう)」という症状によって口臭が生じることがあります。そのニオイは独特で、“魚や生ゴミなどの生臭いニオイ”に近いと言われています。

慢性扁桃炎は常に扁桃が炎症をしている状態です。 すると扁桃の表面や奥に膿が溜まります。 これを「膿栓(のうせん)」といい、口臭の原因の一つになります。 ニオイは“なまぐさい、汚水や下水”と言い表されることがあります。

食べ物による臭い

大人が餃子等ニンニクの効いた食べ物を食べると次の日でも口臭が臭いのと同じで、子供でもニンニクやネギ類を食べると口臭がします。

病気

口臭がする病気で疑われるのは糖尿病。
糖尿病になると、糖をエネルギーに変えられない細胞は、脂肪を分解してエネルギーにします。そして、その脂肪の分解のためには「ケトン体」という物質が必要になり、 このケトン体の主成分である「アセトン」は呼気に含まれて出てくるため、独特の”リンゴの腐ったような酸っぱい臭い”がします。
子供の糖尿病には、先天的に発症する1型糖尿病と、肥満や食生活の乱れから後天的に発症する2型糖尿病があります。2型糖尿病の場合は食生活や運動習慣の見直しが大切なので、保護者の方による家庭での取り組みが必要となります。

子どもの場合は大人のような内科的疾患による病的口臭(慢性気管支炎、胃潰瘍、肝炎、糖尿病、消化器・特に胃の不全)は殆どありません。

子供の口臭の原因は口呼吸が最も大きい?

昨今、口呼吸している子供は8割いると言われています。
その原因の第一位はマスクです。
マスクは子供にとってはとても呼吸がしづらい物です。本来は鼻で吸って吐いてをしますが、マスクが邪魔をして上手に吸えないので、口呼吸になってしまうのです。また、充分に酸素を吸えない為、沢山吸おうと口から呼吸をしてまうのです。
それに、マスクは長時間つけておくと口の中の温度があがり、雑菌がうじゃうじゃになります。

子供マスクに関する詳しい記事はこちらでも確認してみてください。

そしてその他にも口呼吸になってしまう原因があります。

鼻づまり

口呼吸になる原因には風邪やアレルギー等の症状で鼻づまりを起こし、鼻で上手に呼吸できない時は口呼吸になりやすくなります。
アレルギー性鼻炎は慢性化してしまうと、それがくせになり、口呼吸が習慣になってしまう事もあるので耳鼻科で相談するのがおススメ。

歯並びやあごの形等骨格の問題

歯並びや口周りの形が原因で口呼吸になってしまう場合があります。例えば、上顎前突(出っ歯)の場合は唇が閉まりにくいや、もともと上あごの幅が狭くて舌を上げるスペースがない等の骨格問題がある場合も口呼吸になる可能性が高いです。
歯科で矯正等の相談をしてみるのがいいと思います。

扁桃肥大

扁桃肥大とは、のどにある口蓋扁桃(扁桃腺)と呼ばれるリンパ組織が通常よりも大きくなった状態のことです。
扁桃肥大の子どもは、鼻から空気が流れ込みにくいので、その結果、口呼吸になりやすくなってしまいます。舌の位置や動きにも影響がある場合は扁桃腺の切除を検討しますが、扁桃肥大は10歳から12歳ごろがピークで、それ以降はだんだん小さくなるため、多くの場合は経過を見守ります。気になる場合は耳鼻咽喉科へ相談しましょう。

口呼吸による弊害

  • 口呼吸は分泌された唾液がすぐに乾いてしまうので、再石灰化による歯の修復ができなくなり、虫歯や歯周病を進行させてしまう。
  • 口が長時間開いていると、口の周りの筋肉が緩み、前歯は舌の力でだんだん押し出され歯並びの悪化やかみ合わせが悪い状態になる。
  • 口呼吸は舌の位置が喉の方に下がるため、いびきをかきやすくなったり、気道を塞いでしまい、睡眠時無呼吸症候群になる危険もある。
  • 唾液の分泌が低下して、舌が乾燥し味覚が鈍ったり更なる口臭の原因にもなりうる。
  • 口呼吸をしていると咀嚼機能が低下します。そのため嚥下障害消化障害も引き起こしかねない。また、咀嚼中も口があいている為、クチャクチャと音を立てて食べてしまう可能性がある。

臭いでわかる口臭の原因と対策

上記でも出てきましたが、口臭の原因によって放つ臭いがそれぞれ違い特徴があります。
子供の口臭を嗅ぎ分け原因を探ってください。

ウンチの臭い

うんちのような臭い💩

口からうんちの臭いがする場合は、「腸内環境の乱れ」が原因に挙げられます。
お肉や魚、卵等の動物性たんぱく質や甘いお菓子を食べさせ過ぎると悪玉菌が活発になり、腸内の食べ物のカスを分解し悪臭を発生させます。また、「便秘」も直腸に長い時間便が残った状態になるので、いわゆる糞便臭と呼ばれるインドールやスカトールを含んだガスが大量に発生します。これらガスが腸壁から血液中にとり込まれ、肺から呼吸と共に外にでてうんちの臭いがする口臭になってしまいます。

子供はうんちをすることに「恥ずかしい」という意識を抱きがちなため、学校で便意を催しても我慢してしまう事があります。排便を我慢することによって便がたまり、たまった便が直腸を広げて便意を感じさせにくくなるという、便秘の悪循環にもつながります。

うちの子はこの二つがどちらもドンピシャで当てはまっていました。
お肉大好き。お菓子大好き。そして幼稚園で💩は絶対しない!です。

腸内環境を整える改善策は?

  • 悪玉菌を増やす動物性たんぱく質を控え、善玉菌を増加させるビフィズス菌が豊富な食べ物、納豆・味噌・しょうゆなどの大豆の発酵食品を多く摂る。
  • ビフィズス菌の餌となる食物繊維が多いサツマイモや海藻類など、サラダにオリーブオイルをプラスすると腸の動きが活発に。
  • マッシュルームから抽出されたシャンピニオンエキスには、腸内環境を整えることで口臭や体臭を抑えるという研究結果が報告されています。

便秘は万病のもとと言われるほど。口臭だけでなく、記憶力の低下や腸の疾患を引き起こす原因にもなるので注意。

ドブのような臭い

ドブのような臭い

ドブのような臭いがする原因として考えられるのが、膿栓(のうせん)によるものです。膿栓は「臭い玉(においだま、くさいだま)」とも呼ばれる白や薄黄色をした粒状の塊で、潰すとドブのようなひどい臭いがします。膿栓の正体は、死んだ免疫細胞や食べ物のカスなどが喉の奥にある扁桃腺の(へんとうせん)のくぼみに溜まったものです。子供・大人関係なくできるもので、通常は食事の際に自然に喉の奥へ流れていきます。

膿栓は口の中が乾燥して細菌が多いとできやすくなります。口呼吸だと口内が乾燥して唾液量が少なくなるため、膿栓が発生しやすい環境に。子供の口臭にドブのような臭いが多い理由は、口呼吸の子供が多いからとも言えます。

また、歯磨きが十分でなく、歯に歯垢(プラーク)がこびりついている場合も、ドブのような口臭がします。歯に磨き残しがあると、食べかすなどをエサにして口腔内に細菌が増殖。細菌の塊である歯垢(プラーク)を作ります。歯垢はガスを発生させて、ドブ臭の口臭を発生させるのです。

ドブのような臭いは口呼吸が原因の可能性が高いですね。
改善対策は?

  • 口呼吸から鼻呼吸へ
    口呼吸では埃や細菌がそのまま喉へ届くため、膿栓ができやすくなります。ドブ臭い口臭の原因となる膿栓の発生を防ぐためには、鼻呼吸で埃や細菌の侵入を防ぐことと、口内を乾燥させないことが大切です。
  • 正しい歯磨きを
    口に合ったサイズの歯ブラシや歯間ブラシを使用4して、歯垢が歯に残らないようにすること。
    食事後すぐに歯磨きをしない。30分はあけるのがベスト。

生ごみのような臭い

生ごみのような臭い

虫歯の口臭は、よく生ごみ臭いと言われます。これは虫歯でできた穴のなかに溜まった食べカスが、細菌によって分解される過程で臭いが発生するからです。
虫歯は、ミュータンス菌と呼ばれる原因菌の活動が活発になることで起こります。ミュータンス菌は口内の糖分をエサにして酸を作り、歯を溶かすのが特徴です。歯の表面にあるエナメル質は酸に弱いため、カルシウムやリンが溶け出して穴が開いてしまいます。肉眼で確認できるほど大きな穴になっている場合は、虫歯が象牙質にまで達していることも少なくありません。
虫歯を放置すると、歯の神経や血管を腐敗させ、口臭が強くなる可能性があります。

  • 歯医者に行く。
  • 穴が開いた所に食べ物のカスが残らないように、食べた後は水分を取る。
  • 歯磨きや歯間ブラシ等で綺麗にする
  • 歯が痛い時は患部周辺を冷やす
  • 痛みがある場合は、親指と人差し指の骨のつながりの部分合谷(ごうこく)というツボをやさしく押す。

腐った玉ねぎのような臭い

玉ねぎが腐ったような臭い

歯周病による口臭の中で代表的なのが、「メチルメルカプタン」という揮発性硫黄化合物(VSC)が原因の臭いで、タマネギが腐ったような臭いで知られる気体で、おならにも含まれています。
メチルメルカプタンは毒性が強いことから、口臭の原因となるだけでなく、歯周病を悪化させる要因の一つと考えられています。

歯周病に子供はなりにくいといわれていますが、歯周病の手前の歯肉炎はなることもあります。また唾液を介して人から人に歯周病の菌がうつります。

  • 子供がなっていなくても親がなっているなら、キスしたり、同じ食器を使ったり、回し飲みをしないようにしましょう。
  • 疲労やストレスで原因菌を発生しやすくなるので、免疫力をあげる事をおすすめします。
  • 親が喫煙者の場合、歯周病になりやすいので控える。ニコチンによって免疫機能が狂わされることや、歯石が付着しやすくなります。

卵の腐ったような臭い

卵が腐ったような臭い

胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍など胃腸の病気にかかっていると独特の口臭がします。消化不良のため食べ物が異常発酵し、臭い物質が血流に乗って肺に送られ、呼気や口臭になって感じることになります。
また、副鼻腔炎の可能性も。副鼻腔とは鼻の周りの骨にある空洞で、粘膜に覆われています。この部分が炎症を起こした状態が副鼻腔炎で、慢性化すると、常に鼻詰まりや、鼻汁や膿が副鼻腔内に溜まって悪臭を放つようになり、口臭として排出されるようになります。風邪を引いた後も黄色っぽく粘り気のある鼻水が止まらない場合も気をつけましょう。

  • 耳鼻科で副鼻腔炎の治療を受けることで、改善されます。
  • 良く噛んで唾液の分泌をうながす。

酸っぱい臭い

酸っぱい臭い

子供の口から酸っぱい臭いがする時に考えられる原因は、胃のトラブルによるものです。子供がストレスや疲れを感じて胃に負担がかかっていたり、風邪をひいて消化が滞っていたりすると、食べ物が胃の中で発酵して腐敗し始めます。胃の中で発酵が始まると、酸っぱい発酵臭が血液に溶けて肺に送られ、息をするたびに酸っぱい臭いの口臭を発生させるのです。

また、口呼吸によって口内が乾燥し、細菌が増殖している可能性もあります。

  • 胃に負担をかけない食生活を送る。
  • いりこや小魚などを取り入れてあげて、よく噛んで食べる習慣付けをして唾液の分泌を促す。
  • 心配ごとや不安などのストレスは、胃の血管を収縮させ血液の循環が悪くなり、胃の粘膜の分泌を減少させてしまうので、リラックスしてご飯を食べられるように、ゆったりとした雰囲気の食事環境をつくりましょう。

子供の口臭は何歳から

1歳の子供はまだ歯が生えそろっていません。また、唾液も多く、食べカスが口の中に残ることがほとんどないため、一般的には口臭が発生しにくいといわれています。
とはいえ、子供が1歳頃から口臭いのは珍しいことではなく、悩んでいる親御さんはとても多いです。小児の口臭に関するアンケートによると、口臭が気になり始めた時期は、1歳や2歳のときが15.4%と小さい子供に高い傾向があると分かっています。

基本的にがなければ虫歯や口腔内のトラブルは発生しません。歯があっても口の中の虫歯菌や糖質が少ないと虫歯にはなりにくいからです。

特に6ヶ月から1歳の子供は、虫歯などの口腔内トラブルは起こりにくいといわれています。生まれてからは母乳やミルクを飲み、離乳食になっても最初は流動性の高いものを食べさせるからです。

よだれかけが手放せないほど唾液の量も多く、唾液の自浄作用と殺菌作用で口の中の汚れを洗い流してくれます。口の中に食べカスがほとんど残らず、細菌の増殖も抑えられるため、1歳の子供から口臭が発生することは考えにくいのです。

赤ちゃんのすっぱい臭いの原因は?

まだ歯も生えていない0歳の赤ちゃんの口の臭いが酸っぱいと心配するママもいますが、赤ちゃんは母乳やミルクをたくさん飲みます。母乳やミルクにはビフィズス菌のエサである「オリゴ糖」がたくさん含まれているため、乳児期はビフィズス菌の割合が急激に増えて酸っぱい臭いがするのです。

母乳やミルクから離乳食へ移行する際、腸内フローラは再び変化します。おかゆやすりつぶした野菜など少しずつ大人と同じ食材を食べ始めるに合わせて、腸内細菌のバランスも少しずつ変わってくるのです。

離乳食を始めてから、酸っぱいニオイをした赤ちゃんのうんちが、大人に近いうんこ臭いニオイに変化していませんか?

乳児期は腸内のビフィズス菌が多いので酸っぱいニオイがしますが、離乳食が進むにつれて様々な種類の食べ物を口にするようになるため、日和見菌や悪玉菌が増えてニオイが変化してきます。母乳やミルクを卒業した子供は腸の活動が少しずつ大人と同じような働きを始めるので、呼気口臭が発生してしまう可能性が高いのです。

口臭が最もくさいのはいつ?

一番口臭を感じるのは朝一番だと言う事がわかります。
これは睡眠中は唾液の分泌が低下してしまうことが要因です。口呼吸をしていると更に口腔内の唾液が乾燥してしまうので朝起きたらカラカラになっています。
そして虫歯菌の数はなんと就寝中は30倍にもなっているのです。寝る前に歯磨きをするのはこのためです。

唾液が重要な理由

唾液にはいろんな作用があります。

  • 抗菌作用
  • 潤滑・粘膜保護作用
  • 洗浄作用
  • 消化作用
  • 緩衝作用
  • 再石灰化作用
  • 歯の成熟効果

【抗菌作用】
唾液の中には、口腔内の細菌・真菌に対抗するいくつもの抗菌物質が含まれていて、病原微生物に抵抗します。
・リゾチーム…菌の細胞壁の分解
・唾液ペルオキシダーゼ…菌の細胞膜の破壊
・ラクトフェリン…菌の発育を阻害する
この他にもヒスタチン・分泌型IgA抗体・ディフェンシンなど、多くの抗菌物質が唾液中に存在します。
これらの働きにより、唾液には口腔内の細菌・真菌の繁殖を抑える働きがあります。

【潤滑・粘膜保護作用】
唾液には、高い粘性によって舌・頬・口唇の運動を円滑にし、発音・咀嚼・嚥下を助ける働きがあります。また、粘性には粘膜を保護する働きや細菌の凝集による間接的な抗菌作用もあります。
これらの働きを担保している主要な物質にはムチンが挙げられますが、他にも高プロリンタンパク・シスタチンなど様々な物質が関与しています。また、歯の表面に被膜を作り、虫歯を防ぎます。

【洗浄作用】
言わずと知れた作用ですが、唾液には水分によって、細菌や食物残渣を洗い流す洗浄作用があります。これによって口腔内の環境は保たれていると言えます。細菌や、残った食べ物のカスが”ごっくん”と唾液と共に流され胃に送られて殺菌されます。

【消化作用】
様々な食べ物に含まれるデンプンですがそのままでは分子量が大きすぎて体内に吸収できません。唾液の中に含まれるアミラーゼには、デンプンをマルトースとグルコースに加水分解し、体内に吸収し易くする働きがあります。
よく噛むことが大事です。

【緩衝作用】
ほとんどの食べ物は、食べると口の中が酸性になります。そして口の中が酸性になると歯が溶け出してしまいます。
そのため、唾液中に含まれる炭酸脱水素酵素やリン酸イオンによって、酸性になった口の中を元に戻す働きがあります。下がったpH(水素イオン濃度の指数)が上昇します。

再石灰化作用
口の中が酸性になると歯が溶け出してしまうのですが、歯が溶けると歯に含まれていたカルシウムイオンやリン酸イオンが唾液中に溶け出します。
しかし、酸性環境で歯から溶け出したイオンも、環境が元に戻ると唾液の中に解けていられる量が減り、再び歯の表面に沈着します。つまり、溶け出したイオンが、解けた分だけ再び歯の表面に沈着すれば、理論上はある程度元通りに修復されます(そのためには十分な時間口の中が理想的な環境であり続ける必要がありますが・・・)。この減少を再石灰化と呼びます。唾液の中に含まれるスタテリンには、唾液中のカルシウムイオンやリン酸イオンの濃度を高く保ち、この再石灰化が起こり易い環境を作る働きがあります。

歯の成熟効果
歯は生えてからも時間の経過とともに成熟し、より虫歯になりにくくなっていきます。唾液中に含まれるパロチンは、唾液腺ホルモンと言われており、歯の表面の講y組織を成長させる働きがあります。

以上が唾液の持つ主な働きです。

この他にも唾液中に含まれるエストロゲンには粘膜の角化を促進する作用があると言われていたり、唾液中のステロイドホルモンの量によって副腎皮質機能を測定できるという研究も存在します。

そんな様々な働きを持つ唾液ですが、加齢や薬の副作用によって分泌量が減少する他、唾液の持つ各作用の強さにも個人差があることが知られています。

これらから唾液には

➀菌の増殖を抑制する
②歯の表面・口腔粘膜を保護する
③口腔内の菌の食べカスを洗い流す

といった働きがあり、口腔内の環境を整えるのに重要な役割を担っていると言えます。

唾液の量

長生きは唾液で決まると言われるほど、唾液は重要です。虫歯や歯周病等の予防だけでなく、長生きにまでかかわるほどです。唾液の分泌は健康に欠かせないもの。
なんと唾液は一日に1.5ℓになるのをご存じですか?大きなペットボトル1本分です。
子供の分泌量はというと
口腔小児科学が専門で、口腔内環境が歯に与える影響についての研究を行っていた渡部教授5歳児が一日に作り出す唾液量を調べたそうです。このテーマでイグノーベル化学賞を受賞しました。
その結果が、5歳児の体からは一日に500 mlほどの唾液が分泌されていると分かりました。成人と比べて睡眠時間が長くかつ安静時唾液の単位時間当たりの量も少ないものの、食事にかける時間が長いため、唾液の総量は成人と変わらないと主張されています。

唾液の種類

唾液は、耳下や顎下、舌下などにある唾液腺から作り出される分泌液で、ナトリウムやカリウムなどの無機イオンのほか、殺菌・抗菌・消化作用のある酵素などが含まれています。

唾液には常に分泌されている安静時唾液と食事の時に分泌されるは刺激時唾液があり、食物が口に入って舌や口腔粘膜に触れると、その刺激が唾液分泌中枢に伝わり唾液が分泌されます。大脳皮質に残っている記憶が引き起こす条件反射で唾液中枢を刺激され唾液が分泌されることもあり、梅干を見ただけでもじわっと唾液ができるのはこのためです。

更に、唾液には、サラサラした唾液ネバネバした唾液の2種類があり、役割や出るタイミングに違いがあります。

サラサラの唾液は「漿液性唾液(しょうえきせいだえき)」と言い、主に耳下腺から分泌されます。体がリラックスしている時に働く副交感神経によってコントロールされているため、リラックス状態の時に分泌されやすいのが特徴です。口の中を洗い流して清潔に保つ自浄作用や、食べ物を湿らせて飲み込みやすくする役割があり、消化酵素が多く含まれているので消化吸収を助けます。

ネバネバの唾液は「粘液性唾液(ねんえきせい)」と言い、舌下腺から多く分泌されます。緊張している時に働く交感神経によってコントロールされているため、緊張している時やイライラしている時に分泌されやすくなります。緊張すると口がねばつくのはそのためです。ネバネバの唾液はあまり良いイメージがないかもしれませんが、粘液が傷つくのを防いだり、粘膜の保湿したり、細菌を絡め取って体内への侵入を防いだりする大切な役割があります。

それぞれの唾液がバランスよく働くことが大切です。

歯磨きよりも唾液の方が大事

実は日本大学歯学教授の植田耕一郎先生はこう言います。

先生

毎食後、きっちりと歯磨きをしたり、歯磨き一回に10分間かけたりといった習慣付けは不要です。

歯ごたえのあるものを食べましょうという先生もいますが、「固いから」という理由で食べる必要はないです。

植田先生が、何故そんな事を言いきれるのかというと、先生は、これまで固いものはおろか、口からものを食べられず、歯磨きも到底できないような高齢者を何千人と診察してきて、数カ月ブラッシングをしていないのに、虫歯ができていない患者さんを見てきたからなんです。

固いものを食べたとか、毎日歯磨きをしたということ以前に、唾液の分泌が足りているかどうかが問題だとおっしゃっています。それほど重要な唾液を沢山分泌する方法があるんだとか。

唾液を分泌する方法

唾液を沢山分泌できれば、虫歯予防にも、歯周病等の予防にもなるという事がわかりました。
その方法とは

1,うがいをする
うがいには、「ぶくぶくうがい」「ガラガラうがい」の二パターンあり、これはどちらもできる事。
簡単そうに見えて、それなりに負荷のかかる運動であり、喉の筋肉増強訓練です。

2,腹筋、胸筋を鍛える
物を飲み食いするとき、呼吸をしています。「吸って、止めて、ごっくん、ハッ」専門用語で、「吸気→嚥下性無呼吸→嚥下→呼気」の繰り返しです。呼吸は口や喉でするのではなく、胸やお腹でします。胸やお腹の機能が落ちると嚥下はできなくなってしまう為、腹筋や胸筋を鍛える必要があるのです。

腹筋胸筋を鍛える為にできることは一日5分うつぶせ寝
うつぶせ寝の態勢になると、腹筋胸筋に自分の体重分の負荷がかかります。この状態で呼吸をする事で、筋力増強につながります。この時の呼吸は腹式呼吸でゆっくりスーハ―してください。余裕がある人は、枕にあごをのせてみたり、前を向いて3分左右も3分ずつ向いてください。首のストレッチにもなります。

3,口ストレッチをする

4,唾液線マッサージ

唾液腺のマッサージは唾液の分泌を促進するのに有効ですが、血圧が低下する可能性があるため、不整脈がある人また、唾液腺炎 ・咽頭がん ・口腔がん ・唾液腺腫瘍 の病気がある人も、症状が悪化する恐れがあるので唾液腺マッサージはしない方が良いでしょう。またやりすぎは痛みが出てくる場合もあるため、多くとも一日2〜3回、弱い力で行うようにしましょう。

5,好きな物をおいしく食べる。
「固いものを食べる」よりも「食べたいものをおいしく食べる」方が唾液の分泌量があがります。唾液が増えたことに味覚が反応し、消化酵素をたっぷり含んだ唾液分泌が促されます。

口臭の改善

唾液の分泌が歯磨きよりも大事だと言われるのは、完璧な歯磨きができてる人はとても少数だからです。どれだけ長い時間磨いても汚れが取れていなければ意味がないですよね。
歯ブラシでは届かない場所は歯間ブラシを使う等して、歯磨きを工夫する必要があるのかもしれません。

口臭の改善方法は食習慣歯磨き習慣
食習慣や歯磨き習慣によっては、口臭が出やすくなることがあります。年齢には関係なく次のような点に注意すれば口臭予防効果があると考えられます。

  • 朝食を抜かない(少量でも朝食を取る)
  • 砂糖を含んだおやつをだらだら食べない
  • 夜寝る前、起床直後の歯磨きを励行する
  • 舌磨きは基本的に避ける
  • 歯磨き剤の使いすぎに注意する(水だけでも歯磨き効果はあります)

口回りの筋力がないことで起こる「お口ポカン」の子どもが増えていることもドライマウスの原因の一つとされています。
口回りの筋肉を鍛えるお口ストレッチといえばあいうべ体操です。

「あいうべ体操」を続けることで、インフルエンザ・いびき・口臭・歯ぎしりにも効果があり、皮膚炎・アトピーも改善すると言われています。(もちろん個人差はありますが。)
そして、ママも一緒にやることで、嬉しい効果が!
なんと顔のたるみ・しわの改善による美容効果、脳の血流をアップさせる効果も期待されているのです!

口臭予防対策

いろんな事をしても口臭がきになる場合はサプリに頼ってみるのも一つかもしれません。
子供の口臭は、子供自身を傷つける事になるかもしれないからです。

成人の深刻な自臭症(口臭恐怖症)は、小児時代に母親から受けた口臭の指摘が引き金になっていることが多いと言われています。
  心理的不安を与え続けると、将来自臭症になる危険性があります。いわゆるトラウマになる危険性です。
口臭がしても過度にプレッシャーを与えないようにしましょう。

そして、上記でも書かせていただいた唾液の大事さがわかる
長生きは「唾液」で決まる!を書かれた植田耕一郎先生の本も一度読んで見てください。


ちなみに口臭治療は、口臭が病気であると厚労省が定めていないので、保険診療ではないそうです。
子供が小さいうちに虫歯になると、歯医者をこわがる子供は中々椅子にじっと座る事さえできないです。だから疲労感半端ないです。
虫歯になる前に予防できることや、口臭がする前に打てる対策は、子供にとってももちろんママにとってもかなりプラスです。

4歳で子供を虫歯にさせてしまった母が言うのでまちがいありません(笑)
いかに唾液が大事で、鼻呼吸が大事で、食事や歯磨きの仕方が大事かを身をもって痛感しました。

皆さまのお子様の口腔環境が素晴らしい事を祈って☆彡ママのもね☆彡

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